読書
詩人、伊藤比呂美が仏教思想について綴ったエッセイ。著者によるお経の現代語訳も付いて。 「いつか死ぬ、それまで生きるわたしのお経」 伊藤比呂美 著 Amazon.co.jp 寝たきりの母、独居する父、そしてカリフォルニアで長年連れ添った夫を順番に見送った著者…
今年の春あたりから見よう見まねで句を詠んでいます。それはまぁひどいものでとてもひとさまにお見せできるものではありません。なのに俳号だけは一人前に用意しており、これが自分でもちょっとカッコ良くてお気に入り(笑)早く使いたい一心でそれだけの為…
世界の様々な作家や知識人から評されている本書。「常識として読んでおきたいわ」程度に思っていたところ「2024年に文庫化されるらしい」という声を聞き、ずっと待っていながらいざ発売時にはそのもの凄い人気に尻込みしてようやく購入したのが多分夏も…
谷川俊太郎氏がお亡くなりに。 多くの人と同じように、谷川氏の作品に出会ったのは国語の教科書。私の場合は「二十億光年の孤独」でした。授業でどんな説明がされたのか全く覚えていないけれど、壮大な宇宙と「くしゃみをする」日常が同居している詩の不思議…
珍しく夫が小説(東野圭吾以外)を、しかも芥川賞受賞作を買ってきたので何だろう、と思ったら案の定「バリの旅行記と思って手にしたら六甲山が出てきてハイキングブックと思って」購入したそうで。お陰で思いがけない読書となりました。 「バリ山行」 松永K…
今、一番大好きな作家小津夜景の本を。 「カモメの日の読書」 小津夜景 著 Amazon.co.jp 「漢詩と暮らす」というサブタイトルにもあるように、著者の日常の切り取りと共に、漢詩のみならず、俳句や短歌なども交えて綴ったエッセイ。 横書きの漢詩に著者独自…
もう何年も前に読んだ本。思い出深いのにどこをどう探しても見つからず、再度購入しました。今回は文庫本で。 「エクソフォニー 母語の外で出る旅」 多和田葉子 著 Amazon.co.jp ドイツに長く在住し日本語とドイツ語の両方で創作活動を続ける作者。ドイツを…
先週末、YouTubeチャンネルをフォローしている有隣堂の伊勢佐木町本店に。何処と無く古さを感じるビルの佇まい。しかし昔のビルの方が断然クラシックで良かった、という話をYouTubeでしていました。一部でも復刻してほしいものです。 その有隣堂チャンネルで…
「いつかたこぶねになる日」を読んでからすっかりハマってしまった感のある小津夜景。新刊「ロゴスと巻貝」のイベントで「実物」に会える、という事で「何だか推し活っぽいな」と思いながら行って来ました。 「ロゴスと巻貝」 小津夜景 著 Amazon.co.jp 著者…
大好きな原田マハのアート小説。気になっていたものの結構長編なので後回しにしていましたが、一気に読みました。文庫本で。 「たゆたえども沈まず」 Amazon.co.jp 19世紀後半の華やかなパリ。美術界では印象派という新しい波が台頭しつつある中、日本美術…
中国語をポツリポツリとかじっています(しかもDuolingoベース)。遅々として進まないながらも今まで3度はギブアップしたことを考えれば、細々とは言え我ながら続いている方だと思います(ありがとう、Duolingo)。 何かもっと中国語と親しくなれる方法はな…
前回「エッセイ風小説」を読破(?)できたので調子に乗ってもう一冊読んでみました。短編集なので読みやすいかな、と思いきややはり手強かったな。文庫本で。 「穴あきエフの初恋祭り」 多和田葉子 著 Amazon.co.jp 留学先のアメリカから就職面接の為に10…
以前Audibleで聞いた「百年の子」を朗読された石田ひかりさんがファンと言うのを聞いて読んでみたくなった作家。直木賞受賞作を文庫本で。 「プラナリア」 山本文緒 著 Amazon.co.jp 乳がんの手術以来、体調不良のせいもあって何事にも前向きに取り組めない…
いつかこの人の本を読みたいと思い、「後で買う」に入れっぱなしだったのが、本屋で文庫本を発見!あぁ文庫になってくれてありがとう。迷わず買いました。 「いつかたこぶねになる日」 小津夜景 Amazon.co.jp フランス在住の俳人である著者。しかし本作は句…
前回はAudibleで読んだ多和田葉子。今回は書籍で。 「百年の散歩」 多和田葉子 著 Amazon.co.jp ドイツ・ベルリンに居住する「わたし」。ベルリンに実在する通りを一つ一つ訪ね気楽に散歩しながら、来ない「あの人」との頼りない待ち合わせの約束を思いつつ…
とても久しぶりの有吉佐和子。昔の作品ながら昨年末頃からベストセラーになっていますね。原田ひ香の帯と共に平積みになっていた文庫本で。 「青い壺」 有吉佐和子 著 Amazon.co.jp 青磁を制作する陶芸家の省造は、ある日会心の出来の美しい色合いの壺を焼き…
あぁ「小川洋子ワールド」という感じでした。文庫本で。 「薬指の標本」 小川洋子 著 Amazon.co.jp 清涼飲料水工場で働いていた「わたし」はサイダー製造の作業中謝って薬指の先端を切断し失ってしまう。工場を辞めたわたしは偶然見かけた求人の張り紙を見つ…
久しぶりにずっしり重たい新書版。夫の積ん読棚から拝借して。 「リボルバー」 原田マハ 著 Amazon.co.jp 幼い頃からゴッホやゴーギャンに魅せられていた高遠冴は、パリで美術史の博士号を取得した後、現地の小さなオークション会社CDCに勤務し、将来的には…
前回Audibleで聴いた著者。今回は書籍で。 「こちらあみ子」 今村夏子 著 Amazon.co.jp あみ子は、小学生の時からよく学校をサボり、たまに登校しても大声を出したり途中でいなくなったりしてしまう少し風変わりな女の子。一緒に登下校してくれる兄、優しく…
腰痛(ギックリ腰という奴みたいです)で室内でも匍匐前進移動しています。あぁ辛い…しかし腰以外は元気なので、寝床で本とアマプラとDuolingoだけが友達。こちらは久しぶりの図書館で借りた文庫本。返却遅れるなぁ… 「スイートホーム」 原田マハ 著 Amazon.…
気になると、同じ作家の作品が続く傾向に。今回は文庫本で。 「貴婦人Aの蘇生」 小川洋子 著 Amazon.co.jp 動物の剥製を収集する趣味を持つ伯父が、ある日ホッキョクグマの剥製に頭を突っ込んだ状態で亡くなっているのを発見される。一人残されたユーリ伯母…
立て続けに「紙で」読みたくなって文庫本で読了しました。 「密やかな結晶」 小川洋子 著 Amazon.co.jp 「記憶狩り」という秘密警察によってあらゆる物が一つ一つ島民の生活や記憶から「消滅」していく島。消滅するのは香水であったりラムネであったり鳥であ…
久しぶりの小川洋子。文庫本で。 「ブラフマンの埋葬」 小川洋子 著 Amazon.co.jp あらゆる種類の芸術家の創作活動を場を提供している「創作者の家」。そこで管理人として来訪してくる客達の世話をしている「僕」のもとに、夏のある日傷だらけの小さな生き物…
「ブックサンタ」という活動をご存知でしょうか。 様々な理由で困難な状況にいる全国の子供達に本を贈る為、NPO法人チャリティーサンタが2017年に書店と連携してスタートさせた社会貢献プロジェクトです。 仕組みとしては、寄付のできる期間(秋分の日か…
先月は夏の旅行後のコロナでダウンしてしまった影響もあってあっという間に過ぎてしまい、まともに本を読んでいませんでした。病床にある時こそAudible…と思ったものの実際しんどい時は集中して何かを聴くなんて出来ないものだとわかりました。 さて、これは…
NHKの朝ドラ、夫共々在宅勤務が始まったあたりからほぼ時計代りに観る毎朝。色々ツッコミたい時もありながら、無職になった今も8時になったら申し合わせたようにTV付けてます。 現在放送されている「らんまん」、今のところ不満?も無く(浜辺美波ちゃん可愛…
ご無沙汰しています。 腰痛もすっかり良くなり、バタバタと帰省しいつものように実母周りのアレコレに対応しているうちにどんどん遠くなっていたブログ… あぁこれではイカん!と久しぶりにキーボードを叩いています。腰痛復活しませんように。 さて、「ゴッ…
一人暮らしの実母のサポートの為、結構な頻度で帰省していますが、その際にお世話になっている新幹線。いろいろ比較検討した結果、コスト・利便性の点から、エクスプレス予約でしかも「こだまの早割」を愛用しています。 minonoblog.hatenablog.com 言わずと…
雑誌類はざっくり立ち読みで終わるのが常だけれど、マンネリになりがちな本のチョイスに役立てたくて。 「ku:nel」 Amazon.co.jp 私のいい加減な記憶の中で、昔ユーミンが自分の本棚を人に見せるのは、下着の入ったクローゼットを見せるのと同じ(くらい勇気…
割と長く売れている本ですね。本屋でよく見ましたが私はAudibleで。 「人は話し方が9割」 永松 茂久 著 Amazon.co.jp 先月TVに著者の永松氏が出ているのを見ました。たこ焼き屋から起業し飲食店経営者としての経験から、人材の管理と育成という点で、従業員…