「プリティ・ウーマン」

英語のお勉強を兼ねて以前観た映画やドラマを観る事があります。ネットでスクリプトをダウンロードできて会話を再確認できるし。いい時代になったものですね。クリスマスと言えばラブコメ。本作公開当時、私はドイツ留学中。あちらは殆ど全てドイツ語吹替なので映画館の暗がりの中カタカナで聞き取っては後で辞書で調べるという事してましたっけ。料金も安かったしストーリーが単純な本作は何度も繰り返し観た記憶が。その割にはあんまり成果はなかったけれど。

プリティ・ウーマン

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映画.com

ハリウッドの街角に立つ娼婦のヴィヴィアン。偶然知り合った実業家のエドワードは彼女を一夜の相手とするが、ビジネスの場で同伴してくれる女性を探していた彼は、一週間行動を共にする契約をヴィヴィアンと結ぶ。仕事と割り切った関係だったが、やがて二人は惹かれ合うようになる。

ロマンチック・コメディの王道のような映画。よく「マイ・フェア・レディ」が言及されたりしますが、年上男性によって一人の女性が変わって行くシンデレラストーリーという点ではよく似ています。実際作中でヴィヴィアンがヘップバーンの映画を観ながらエドワードの帰りを待つシーンがありました。

実は「マイ・フェア・レディ」という作品をあまり好きではありません。教授と花売り娘の絶対主従関係や教授の高圧的な態度は最後まで苦手に感じたし、何より少々下品で貧しくとも逞しく稼いで言わば自立していた彼女が、綺麗だけれど生活力を失ったお人形のようになってしまったように見えたからです。ハッピーエンドのように思われるお洒落なラストシーンではありましたけど。

さて、こちら「プリティ・ウーマン」では、件の契約終了後エドワードはヴィヴィアンに家も車も用意するから関係を続けようと持ちかけます。しかし彼女はこれをはねつけるんですね。金で囲われるだけの関係は嫌だと。そして地元に帰って学校を卒業し真っ当な生活を目指そうとします。

カッコいいじゃないですか。これが1990年代の女なんだな…と思いきや花束片手にやってきたエドワードにキスされてラストはめでたしめでたし、という何だか肩透かしのような終わり方。

結局60年代も90年代も王子様に幸せにしてもらうエンディングがまさにハリウッドということでしょうか。

その後お姫様達は本当に幸せになったのか…などと思うのは野暮なことかもしれません。

本作はとにかくジュリア・ロバーツが輝くくらいに可愛かったし、この後イケオジの代表みたいになっていくリチャード・ギアとのケミも良く、何だかんだで楽しめてしまう映画だと改めて思いました。