鎌倉でお寺巡りしてきました

今週日曜日関東は暑いくらいの冬晴れ。この日鎌倉来迎寺の拝観予約をしていたので一人電車に揺られて鎌倉に。折角なので他にも拝観してきました。それにしても暑かったな…

今回参考にさせていただいたのはこのテキスト。

「関東 会いに行きたい仏さま」

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ちょっとミーハーと思えるくらいにわかりやすく解説されており、私のような仏像や仏教美術の初心者にはありがたい一冊。「関東」ということで鎌倉や日光にページがかなり割かれています。前述の来迎寺もここで知り得たお寺です。先ずは同様に解説されている覚園寺へ。

風情ある山門がいいですね。中で受付を済ませるといだたくパンフレットに細かく拝観作法が載っています。受付以降撮影は一切禁止。紅葉は終わりかけながら綺麗でした。

以前は決まった時間にお坊さんがガイドをされていたようですが、コロナ以降は団体での行動を控えるべく、今は特に時間は決められておらず薬師堂の前にガイドの方がおられて、随時ご説明いただけます。タイミングが合えば色々面白いお話が聞けるかも(私は後に大勢こられたのであまり質問は出来ませんでした)。

薬師堂に安置されているのは薬師三尊像。こちらのご本尊である薬師如来像は、一般的な右手を上げているお姿ではなく、お腹の前で両手を組み薬壺を手のひらに載せていて非常に珍しいのだとか。

取り囲むような十二神将立像も勇ましく、それぞれの名前や役割も記されていました。薬師堂前には樹齢800年を超えるイヌマキという立派な大樹が。小鳥のさえずりが終始聞こえリスも見かけるなど何とものどかでした。

山門近くの撮影可の紅葉。

覚園寺御朱印

途中人の流れに気づいてついていくと赤い鳥居が。菅原道真公をお祀りしている荏柄天神社です。福岡の太宰府天満宮、京都の北野天満宮と並び日本三天神と称される神社。学問の神様が祀られているだけあって、この日も恐らく合格祈願でしょう、親子連れで参拝される方々が多くみられました。

荏柄天神社の御朱印

拝観予約の時間までまだ余裕があったので25分ほど歩いて浄光明寺へ。後で気づいたのですがこちら拝観日は木・土・日曜・祝祭日とあり時間も決められています。この日たまたま行けたのはラッキーでした。

阿弥陀堂横の収納庫に安置されている阿弥陀如来三尊像。ご本尊の阿弥陀如来坐像にはこの頃の鎌倉仏像の特徴である土紋が多くみられました。こちらでも受付の方がガイドをしてくださるのですが、お一人しかおられずなかなか対応が忙しそうでした…

光明寺御朱印

そして本日一番の目的であった来迎寺へ。前述のNHKテキストにあった如意輪観音半跏像の写真に惹かれて来てしまいました。

お寺近くまで来ると近所で何かあるのか子供たちが集まっていて、その横の石段を上ったところに入口があり、重厚というよりも住宅街に溶け込むように静かでこじんまりとした印象のお寺です。

時間になると他の予約者の方々と本堂に。中に入ると住職自らのご案内が始まります。来迎寺はご家族だけで営まれているお寺だそうで、その為コロナ以降は特に拝観に関しては日時を限定し事前予約制にしておられるのだとか。お勤めの合間をぬっての拝観対応。ご住職大変ですね。

さて、念願だった如意輪観音。寄木造りで六臂(六本腕)の半跏像で左脚に右脚を乗せた立膝の輪王座と呼ばれるスタイル。冠で見えづらいけれど高く三段に結んだ宝髪や二段に垂れた衣の裾など、宋朝様式の影響なのだとか。又この時代の特徴である土紋装飾も衣装に見ることが出来ます。

ほぼ等身大で首を傾げたポーズに黒光りした肌。「鎌倉で最も美しい仏像と言われている」とお寺のホームページにあるのが良くわかるお姿でした。同じく安置されている地蔵菩薩蔵、抜陀婆羅(バツダバラ)尊者像と共にゆっくり拝観出来ました。

来迎寺 御朱印

先にも触れたようにアットホームな雰囲気のお寺。近くで遊ぶ子供達の声も心地よく響いて気落ちよく参拝を終えました。