「オールド・ボーイ」想像以上に「痛い」シーンが多かった…

久しぶりに家に誰もいない夜、何かいい映画やってないかな、と思っていると期間限定特別割引で上映されているのを見つけて。以前にアマプラでチェックしていたままだったのでこれはラッキーと鑑賞しました。まぁ… エグいシーンの多い事。さすが韓国映画です。

オールド・ボーイ

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映画.com

酒癖は悪いがいたって平凡なサラリーマンのオ・デス(チェ・ミンシク)はある日突然何者かに拉致されテレビとベッドだけがある部屋に監禁される。テレビのニュースで妻は殺害され自分が容疑者として手配されている事を知るオ・デス。15年後突如として解放されたオ・デスは偶然知り合った若い女ミド(カン・ヘジョン)の協力の下、妻の殺人そして自身を拉致した犯人探しを行う。

結構早い段階で犯人は判明するので(というか名乗り出てくるので)、謎解きの焦点は犯人探しではなく、その「動機」そのもの。主人公の妻を殺め娘と引き離し15年も監禁した理由は何なのか。

手の込んだ伏線を張ってくる犯人に翻弄されるうちに、自身も記憶に殆ど留めていなかったほどの古い出来事にたどり着くオ・デス。

とは言ってもミステリーというよりもやはりバイオレンス。キーとなる「犯罪動機」についても説得力がなく、むしろ人生台無しにされた主人公に同乗するばかり。

しかし筋立てに無理があると思われる分、映像がかなりリアル。もう慣れてきたものの、韓国映画にしばしば見られる「グロさ」がここでも際立っっています。いや、だからこそ犯罪に巻き込まれた不条理さが浮き上がってきているようで、これも勿論製作上は想定済みなのでしょう。それをただ「気持ち悪い」ととるか傑作ととるかは観る者次第という事で。

スローモーションを織り交ぜる緩急つける見せ方、特に敵に襲われながら応戦しつつ脱出するシーンは、「そんな事あり得ないだろ」と思わせるものの何だかアニメの実写版を見ているようで印象的でした。

決して後味は良いものでは無いし、もう一回見るかと問われれば正直頷けないのですが、残像を感じさせるくらい強い印象を残すという事でやはり凄い作品なのだと思います。