「大阪の日本画展」ユニークなギャラリーで華やかな日本画を楽しむ

今月も実家との往復が複数あり、もう新幹線はすっかり私の「足」となっているので、東京駅も年に何度足を運んでいるかわからない程。ちなみに元の勤め先は丸の内だったのでそういう意味でもお世話になっていた場所。でもその割にはよく知らない所が沢山あります。

今回は東京ステーションギャラリーに行ってきました。以前から行ってみたいと思いつつ通り過ぎてしまっていたんですよね。

東京ステーションギャラリーは、重要文化財に指定された東京駅丸の内駅舎内に建てられた美術館。1階がエントランス、2、3階が展示室になっていて、室内や階段など多くの壁に構造レンガや鉄骨がむき出しになっている、とてもユニークなギャラリーです。私は鉄道好きという訳ではないのですが、それでも独特の建物の中で展示物以外にも楽しむことができました。

さて、前回の佐伯祐三展を見逃してしまったのが心残りだったので、今回はなるだけ早くと思って訪ねたのが「大阪の日本画展」

 

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東京画壇や京都画壇は有名なのだそうですが、それとは異なる独自の画風を展開させていたとされている大阪。ポスターにもある北野恒富をはじめ約60名の画家の作品が展示されていました。

北野恒富は男女を問わず広く指導を行ったそうで、主宰の画塾に集まった多くの女性画家たちの作品も見られます。

又幕末から明治にかけて「船場派」と称される、商人の好まれた絵画も面白いところ。商家の床の間に好んで飾られた華やかな花鳥画は、展覧会で競われる作品とは一線を画してユーモアや洒落っ気もあったようです。

富裕層の間では子女に教養として絵を習わせる事もあったらしく、後半女性画家の作品が連なりますが、門戸が開かれたようにみられた女性の進出も、実際にはなかなか難しかったことが展示説明にあり、これも興味深い点でした。

華やかな美人画や掛け軸など充実の展示。6月11日まで開催されています。