恵比寿で写真展とビールを楽しんできました

GWはどこへ行ってもウンザリするくらい混雑の東京。こちらも混んでいる事を予想していたものの、思っているよりは遥かに静かで助かりました。

「没後50年 木村伊兵衛 写真に生きる」

東京都写真美術館で3月から開催されている木村伊兵衛の写真展です。

日本写真史において、土門拳と並び二大巨匠とされる木村伊兵衛。没後50年としてその作品の回顧展となっています。

写真はあまり詳しくないものの、その名前と戦前・戦後の日本の情景を切り取った写真を記憶していましたが、本展示では日本だけでなく、中国やヨーロッパを写した作品が並んでいました。

殆どが白黒で、「芸術作品」というよりも「記録写真」の色合いが濃い印象。戦前の沖縄などはまだ行き来がなかった頃で、市井の暮らしぶりはなかなか目にすることがないでしょう。

ヨーロッパでのスナップショットではカラー作品も見られ、街並みもいきいきと感じられます。

たくさんの作品の中で個人的に印象に残ったのは、1960年代から70年代にかけて数度訪中した際に撮られた一連の写真。当時の文化大革命と言えば闘争や暴力的な写真が連想されがちですが、展示されていたのは人々の「普通に」暮らしている様子で、自然な笑顔が向けられていたのです。1956年に当時の文化人とともに日中文化交流協会を設立した木村伊兵衛。中国のリアルな姿を切り取る事を願ったのでしょう。

さて、美術館最寄駅は恵比寿。恵比寿と言えばエビスビール発祥の地。1988年の恵比寿工場閉鎖から35年ぶりに醸造再開したそうで、その体験拠点として「EBISU BREWERY TOKYO」がオープンしています。

GWの来客の多さから飲食はすぐには出来なさそうだった為、この日は見学のみにした我々。でも工場の歴史から醸造工程まで色々楽しめる施設になっています。

という事で、駅前のBARで一杯いただいて帰りました。