ゴッホのひまわりに会いに行きました

新宿にあるSOMPO美術館で開催されているゴッホ展に行ってきました。

ゴッホ静物画 伝統から革新へ」

今回初めて行ったSOMPO美術館はゴッホのひまわりを収蔵する事で知られる所。1987年安田火災海上保険(現損保ジャパン日本興亜)が58億円で落札したんでしたね。バブルの象徴みたいでニュースになったのを覚えています。

ジャパンマネーでアートを買い漁った印象が持たれてしまったけれど、結果として日本に美術品が多く収蔵されるきっかけとなったのは貴重な事とも言えるでしょう。

今回の展示会ではゴッホの作品だけでなく、特に彼の描く静物画に影響を与えたと思われる数々の画家の絵画も観ることができます。

鮮やかな色彩と大胆なタッチに絵の具の厚塗りを特徴とするモンティセリなど、華やかで「綺麗な」印象の絵の中で、最初はオーソドックスとも言える画風だったゴッホが、段々とあの独特なタッチに変わっていく変遷を見るのも楽しみの一つ。「見たものをそのまま再現する」のではなく、独自の表現を掴んでいった流れが見えるようです。

SOMPO収蔵のひまわり。他の作品と同じように展示されしかも撮影OKでした。

こちらも有名なアイリス。ひまわりのお隣に並んでの展示。

ゴッホと言えばゴーギャンとの共同生活。ひまわりも彼との生活の中で描かれたという説も。約2カ月と短いながら互いに与える影響は大きかったのでしょう。ゴーギャンで連想されるのはタヒチの開放的な作品ですが、こんな静物画も残していてとても興味深いです。

そうしてそのゴッホの影響を受けたシャガールの作品も見ることができて、とても感慨深く思えます。ゴッホからシャガールへの流れはキュビズム展でも目にしたので、今更ながらの西洋美術史のお勉強ができて二重にも三重にも楽しめたのでした。