「一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方」脳の仕組みに基づいた勉強法は役立つか

「物覚えが悪くなった」と言っても年齢のせいとは限りません、というのは最近よく聞くお話。今回は「脳科学」の切り口からの解説本となります。Audibleで。

「一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方」加藤俊徳 著

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「リスキリング」がよく話題に出るようになって久しいですが、退職目前あるいは退職後の中高年も学習の必要性が問われるようになっています。本文にも書かれているように、本書は「勉強したい」「学び直したい」と思う「結構な」大人たちに、具体的な学習方法を提示してくれるもの。

とは言っても、MR脳I画像診断の専門家である脳内科医の著者が書いているのですから、前述の通り「脳科学」の観点が基本となっています。

脳の基本的性格は、「飽きっぽく怠け者で、褒美を求め褒められる事が好きで、洗脳されやすく、面白く好きなことには熱中する」らしく、いたって「単純」であることから、この性質を踏まえて上手に付き合えば年齢が幾つになろうとも学習能力は衰えることはない、と著者は解説します。

脳は部位ごとで発達する機能が違い、確かに記憶を司る部位は30代をピークとするらしいのですが、分析や理解は40代、実行力や判断力は50代と、それぞれピーク時が違うそう。

では60代になったらもうダメなのか、と言えばそうではなく、先にも挙げたように単純な脳の性格を考え、「飽きないよう短時間に集中し」「面白いと感じるテーマを見つけ」「何か達成する度にご褒美を設定する」など少々工夫することが必要なようです。

聞いていると何だか子供のしつけのようにも感じるのですが。。歳をとると子供に帰ると言うので、これも一理あるのかしら。

私のようにもう仕事に就いていない身であれば、趣味の範囲で勉強するなら本書にあるやり方を真似て実践するのもいいかもしれません。

でも50−60代でまだ責任あるポストにあり、且つ資格の取得などで勉強を強いられている人にとっては、ここにある方法だけでは不十分と言うか満足はされないのでは?

逆に、「歳をとっている事は言い訳にはならないぞ」とプレッシャーかけられている事にならないかと他人事ながら少々気がかりになります。

いや、何でも前向きに楽観的に考えると、脳もその分働いてくれそうだからやはり余計な心配はせずに面白がって取り組むのが一番ですね。長らく中断している語学勉強を再開してみましょうかね。。