中尊寺金色堂と本阿弥光悦の特別展に行ってきました

先月今年初の東京国立博物館、行ってきました。去年から楽しみにしていた中尊寺金色堂の特別展です。

「建立900年 特別展「中尊寺金色堂

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東京国立博物館

建立900年を記念しての特別展示。国宝仏像11体が揃って寺外で公開されるのは初めてだとか。この他曼荼羅図や一切経などの国宝も合わせて展示されています。

気合いを入れて予習もして行きました。

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空きを狙って平日の午前早い時間に行ったにもかかわらず、チケット売り場は長蛇の列。仏教関係だし恐らく(自分も含め)シニア層しかいないだろうと思いきや外国人観光客らしき団体が。もしや円安効果か…もう平日も週末も関係ないですね。

珍しく暖かい日だったこともあって、館内はむせ返るような熱気。少しづつ集団から離れるように展示を鑑賞することに。

館内入って先ず目に入るのは、CGを使って原寸大で再現した金色堂。多分今回の展示の目玉の一つのようで、確かに迫力あり。

しかし何と言っても11体の国宝仏像が(個々にケースに入っているとは言え)間近でしかも360度から見られるのは嬉しいこと。実際に安置されている寺内では叶わない事を思えばとても貴重です。

仏像以外には、紺色に染めた紙に一行おきに金と銀字で写経され完成まで8年がかかったという「紺紙金銀字一切経」や経文を塔の形に書き写した「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅」など貴重な国宝の展示もありました。

極楽浄土を夢見、当時の贅を尽くして建てられた金色堂。「鎌倉殿の13人」に出てきた藤原氏義経の関わりを思い出しながら見ていると、丁度音声ガイドから義経(になりきった)の声が。CGと言いナビゲーションと言い、演出の工夫に感心させられます。

さらに展示風景画像を共有できるサービスも。SNS投稿等にご利用を、とちゃっかりPRしているのがとても今風。

 

 

本館特別室での比較的こじんまりした展示でしたが、創意工夫が施されて見応えあるものだったと思います。次回は是非平泉で実際の金色堂での拝観を実現させたいです。

さて、もう一つの特別展。

本阿弥光悦の大宇宙」

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東京国立博物館

実は本阿弥光悦については「江戸時代の芸術家」である事くらいしか知っておらず、書や陶芸、漆芸から茶の湯までこれほど幅広く精通した人である事を、今回の展示で初めて知りました。

ケースに収められた茶碗や硯箱だけでなく、天井や壁をダイナミックに使った蒔絵や書の見せ方も、「大宇宙」と銘打った展示である事を物語っていて、気がついたらお目当てだった「中尊寺」よりも長く時間をかけて見ていた気がします。「舟橋蒔絵硯箱」(上写真)のマスコットキー、可愛かったのに買わずに出てきてしまったのが心残り…

さて、トーハクに来ると必ず立ち寄る東洋館。イケメンの石像にご挨拶してきました。

帰りに上野に来たら一度よって見たかった所へ。

上野では古くからある有名な純喫茶。Twitter(X)で以前から気になっていたのでようやく来れたという感じ。上野駅から2分のはずが、アメ横をぶらぶらしているうちに随分かかってしまいました。

さほどの行列もなく少し待っただけですんなり入店。が、中には若いお嬢さん方で一杯!みんなクリームソーダやパフェなど「映え」そうなメニューで楽しんでいる様子。あまりにパシャパシャ撮っているので(本当は店内撮りたかったけれど)気後れしておばさんは一人小さくなってました。純喫茶と言えば常連さんたちがコーヒーを静かに飲んでいるイメージだったのですが…そうか、昨今はレトロブームで逆に若い人達に人気があるんですね。「一時は廃業も考えた」とツイートされていたけれど、ここまで盛況ならば何より。パフェは胃もたれしそうだけれど周りのお嬢さんたちに影響されて甘めのコーヒーをいただいて帰りました。