アカデミー賞7部門受賞は凄いですね。とにかく観てみることに。
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」
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コインランドリーを経営するエヴリン(ミシェル・ヨー)。しかし実情は破産寸前で、優しいだけで頼りにならない夫ウェイモンド(キー・ホイ・クァン)、レズビアンの娘ジョイ(ステファニー・スー)、ボケているのに頑固な父親(ジェームズ・ホン)に囲まれ頭の痛い毎日。経営先に監査が入ったためある日国税局に出向き職員ディアドラ(ジェイミー・リー・カーティス)の厳しい質問に対応している中、突然「別の宇宙から来た」と言う(外見は同じだが中身は全く別人の)ウェイモンドが現れ「巨大な悪を倒し全宇宙を救うのは君だ」と告げられる。かくして複数の並行宇宙(マルチバース)を行き来するエヴリンの壮大な戦いが始まる。
あらすじを書いてみましたが、要するに「ドタバタSF&カンフーコメディ」と言えばいいでしょうか。最初からジェットコースターの勢いで展開します。
「世界線を移動する」と聞けばマトリックス。しかし本作はマトリックスだけではなく色んな映画へのオマージュで溢れているのも楽しいところ。
すぐにわかる範囲で言うと、「スターウォーズ」「キルビル」「レミーのおいしいレストラン」「花様年華(出来ればピタピタのチャイナドレスを着て欲しかった)」などなど。
少々お下品なギャグはあるものの「次はどの映画のパロディだ?」と言う楽しみ方もできて長い割には飽きさせません。
でも最後はお約束のように「涙の感動シーン」がありこれが意外と長い!できれば最後までギャグで押し切って「やっぱり元の世界が一番よね」くらいのノリで終わって欲しかった(あくまで個人の意見です)。
世に溢れるエブエブ賛辞が凄くて怖いくらいなんですけど。まぁこれくらいパワフルなコメディがアカデミー取ってもいいよな、くらいは思いますが。ステージでぴょんぴょん跳ねながらハリソン・フォードとハグしているキー・ホイ・クァンは素直に感動しましたしね。
ちなみにジェイミー・リー・カーチスはキャストで名前を見るまでわかりませんでした。すっかり貫禄ついてしまって。
いつまでも昔のイメージでいたものだから。こっちも年をとるわけですね。
個人的にはエブエブ7冠の一方で、トップガンが昨年(特にコロナ禍で)どれだけ世界的に貢献したかがもっと評価されても良いと思うのに録音賞だけというのは残念。もう良い加減トム・クルーズに(何でも良いから)オスカーあげてよ、と思うのでした。もう本人は要らんと思ってるかな。