「デューン砂の惑星Part2」遥か未来の惑星を舞台に古代戦士のような戦い

スターウォーズ含めSF的なものはあまり積極的には観ないんですが、何せティモシー・シャラメ主演ですから。復習・予習を兼ねてシリーズ前作を急ぎアマプラで観た後に劇場へ。

デューン砂の惑星Part2」

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宇宙皇帝とハルコンネン 家の陰謀により、父親を殺され一族もろとも滅ぼされたアトレイデス家の後継者ポール(ティモシー・シャラメ)。砂の惑星アラキスで砂漠の民フレメンと生活していく中、母親ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)の画策もあって、徐々に「救世主」としての地位を確立、フレメンの娘チャニ(ゼンダイヤ)との交流が深まる頃宿敵ハルコンネン家との激闘となる。

時代設定は西暦10190年。既に人類は地球以外の惑星に居住するようになる未来。しかしその惑星を束ねる宇宙皇帝という存在が君臨しているという、政治システムは時代を逆行したような統治国家となっています。

各惑星を治める一族たちは各々の血統を重んじる家父長制。しかしその裏ではベネ・ゲセリットという女性のみの秘密結社があり、公家との婚姻や出生に大きな影響力を持つ存在が。ローマ王国を思わせるような圧倒的なヒエラルキーで守られた皇族も、この女性の集団により大事な「血筋」が握られているというのも面白いところ。

1960年代に発表された本シリーズ原作のSF小説デューン砂の惑星」は、ジョージ・ルーカス監督が「スターウォーズ」製作時に参考にした書籍の一冊なのだとか。

その「スターウォーズ」が最初は勧善懲悪であったのが、段々と出生の秘密など人間関係が複雑になっていったように、本作も単なる復讐劇には終わリません。

公爵の息子から救世主へ。「死ぬまで君のことを愛する」とチャニに言ったその後に、(宇宙の支配を安定させる為)皇帝の娘と婚姻を取り交すと、しかもチャニの目前で宣言するポール。演じるシャラメは彫刻のような顔に憂いを秘めた目で、最初は少年のようだったのが、徐々に政治家の顔になっていくんですね。

(後半になるにつれレア・セドゥやアニヤ・テイラー=ジョイなどチラチラ登場し)もう絶対これはPart3あるでしょ、という流れ。主人公のポールは更に権力を身につけもしかしたら闇落ちするのか?「悪い顔」のティモシー・シャラメが期待できるかも。

悪い顔と言えば本作でのオースティン・バトラーは、メイクで最初誰かわからなかったのですが、サイコパスそのものの悪役。一際存在感がありました。

延々と続く砂の海。雄大な砂漠の景色はとても美しく、あれはやはり大きなスクリーンで観る価値があるな、と思いましたね。