「ロシュフォールの恋人たち」ドヌーブが可愛い!レトロでカラフルなフランス港町をミュージカルで

前から気になっていてリストに入れたまま忘れていた作品。Amazon Primeで。

ロシュフォールの恋人たち」(1967年)

画像1

引用:映画.com

「ロマンチック・コメディ・ミュージカル」と言えばいいでしょうか。双子の姉妹が織り成すラブストーリー。。。なんですけど、もはやストーリーはどうでもいい(笑)。あぁ聞いた事ある、という曲にのせてポップな色彩の画面にダンスと歌が繰り広げられます。

トラックから降り立った若者達がいきなり踊りだすオープニングは引き込まれるシーン。タバコを吸ったりあくびをしたりする動きから群舞への流れは自然で「ミュージカルの始まり!」と言う感じ。

ジャック・ドゥミ監督の仏ミュージカル、と言うとこれより数年前の「シェルブールの雨傘」が思い出されますね。あれは全編セリフを歌にした画期的なミュージカル映画だったけど、悲恋を軸にしっとりしたトーンのフランスっぽい雰囲気が凄く良かった、と思っています。何よりカトリーヌ・ドヌーブがめっちゃくちゃ可愛かった。

それに比べると本作は港町を舞台にしている事もあり全体的にハッピーオーラ?が終始漂う感じ。やはりアメリカからミュージカルスターが二人も(ジーン・ケリー、ジョージ・チャキリス)が参加しているからでしょう。

か、と言ってハリウッド的エンタメらしさではないんですね。ジーン・ケリーも「巴里のアメリカ人」と比べるとこれでもかと魅せるタップは見られないし「巴里の…」の壮大なラストシーンがどうしても思い出されて何だかスケールの小ささが否めない。

ジーン・ケリーはまだ「ザ・アメリカン」な登場で良かったんですが、ジョージ・チャキリスは彼である必要性があったのか…確かにオープニングからあのバレエのようなターンを何回も見せてくれてダンスの上手さはわかるのですが、最後まで一人浮いていたような気がしたのは私だけなのか…

しかし、そんなあれこれもストーリーの無理筋も、ついでに言うと(バレエの先生の役なのに)ドヌーブのダンスのあまり上手じゃないところ(実姉で双子役のフランソワーズ・ドルレアックの方が歌も踊りも上手な気がする)も、全てどうでも良くなるくらいお洒落で可愛い映画なんです。

ノースリーブのミニスカートにバレエシューズで大きな帽子をかぶって二人で踊る姿は本当にお人形みたい。小さなバックもお洒落。二人が登場すると一気に画面がカラフルになります。

この他、「ニューシネマパラダイス」のジャック・ぺランも出ています。若ーい!意外にいい声をされていて歌もお上手。そしてカッコいい!

フランスのミュージカルも良いな、と思わせる本作。何れにしてもフランス語を話しているだけで女の子可愛く見えるのは羨ましい。言葉の響きだけでも心地よくなる不思議。

ラ・ラ・ランドも本作へのオマージュとわかるシーン(オープニングなど)があちこちにあるとか。もう一回観てみましょうかね。