世界の潮流 2022−23スペシャル

久しぶりの大前研一。夫からのお下がり。

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出版されると必ず購入する夫。好きねぇ…勝間和代大前研一は我が家では子供も小さい時からフルネームで知っている有名人(著書の中身までは知らないが)。それだけ話題に上がる人ではあります。

過去に都知事選と参議院選挙に立候補されていましたね。落選の顛末もしっかり本にして「転んでもタダでは起きない人」。確かこの時もいろいろ書かれていたけれど結局「著者の政策や理論を理解できなかった有権者」みたいに書かれていた印象があります。

頭の良い人特有の傲慢さ(失礼)は常々受け入れ難く感じてはいるけれど、多分愛国心をお持ちであるが故に、どうしたらこの国がより良くなるか、という事を真剣に考えている人なんだ、と思います。

以前テレビ東京で経済解説していたのは面白かった。TV向けにおじさんおばさんにもわかるようにレベルをおとして(?)いたのかしら…

さて、本著はいつもの分厚い新書版ではなく、さくっと読める文庫本。2022年の現在、世界の政治的・経済的状況を独自の視点でまとめ、加えて今後日本はどうあるべきかを提言しているもの。

本章はほぼコロナを軸に世界のビジネスが今後も大きく影響を受ける様子と直近の予想が書かれています。

でも特に注目するのは「序章」としながら、本章のどのパートよりもページを割いている「ウクライナ情勢」についての視点。

大方の日本のメディアによる見解とは一線を画すような形で、あくまで「ロシア脳として読み解く」と言いつつ、歴史的な流れを踏まえて自らの見地で解説されています。

今一番大きなテーマであるのもさることながら、当初からの大きく偏ったTVなどの報道への批判も、本著で言いたかった事の一つと思われます。

形はコンパクトだけれども内容は盛りだくさんだから読みこなせないかもしれないよ、とまえがきでご丁寧におっしゃられていますが、大丈夫です。おばさん読めました。

最終章での諸提案は頷けない事もあったものの、抜本的な改革は決して机上の空論で終わらせず必然のものとして考えないといけないな、とコロナや外交での対応を見ていると痛感します。

7月は参議院選挙。日頃は政治問題に疎くなりがちですが、有権者の娘たちにもよく検討して投票してもらいたいな、と思います。